ヒメツルソバ日記

明るい気持ちになった物事を綴ります

映画『マイ・フェア・レディ』を観て① 

絵本作家、そして挿し絵画家であるターシャ・テューダー座右の銘が、『楽しみは創り出せるものよ』(ターシャ・テューダー著・食野雅子訳・メディアファクトリー)の中に記されていました。


「人は自分が置かれている立場を、すぐ状況のせいにするけれど、この世で成功するのは、立ち上がって自分の望む状況を探しに行く人、見つからなかったら創り出す人である」。アイルランドの文学者、ジョージ・バーナード・ショーの言葉であるそうです。ジョージ・バーナード・ショーも、この言葉を座右の銘にして生きてこられたターシャ・テューダーも、言い訳をしない大人なのだと感じました。


そのうちにジョージ・バーナード・ショーの作品を読んでみたいと思っていたところ、彼の『ピグマリオン』を原作とした映画があることを知りました。オードリー・ヘップバーン主演の『マイ・フェア・レディ』(1964年公開)です(いつも利用させてもらっている市立図書館に、『ピグマリオン』の所蔵本がなかったこともあって、迷うことなく先に映画を観ることにしました)。


ある晩、花売り娘のイライザは、音声学を専門とするヒギンズ教授と出会います。彼は、イライザが今のままの言葉では一生ドブ板暮らしであるけれど、もし自分が仕込めば半年で、社交界に出られたり、メイドや一流店の店員にもなれる、と言うのでした。美しい話し方をすることで、階級を隔てる壁を崩すことができるのではないかと、ヒギンズは考えていたのです。イライザは、立派な花屋の売り子になるために、上品な話し方を教えてもらおうと決心しました。


(②につづきます)